下肢アライメントと機能障害 2|健康コラム|日本カイロプラクティックドクター専門学院

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健康コラム

下肢アライメントと機能障害 2

 さて、これら上記に説明した状態が下腿にどのように影響するでしょうか。

 上記内容に少しふれましたが、膝関節の過伸展は脛骨を内旋させ、腓側に体重がかかり、腓骨筋群を弱化させます。
その結果、距骨が回内位または、回外します。距骨の回内位は扁平足になり、歩行または、走行中の足底アーチによる衝撃吸収機能が損なわれます。

反対に回外位は、楔状骨内側と第一中足基部を上方させ、正常アーチより高く変位します。
この状態は足底外側縦アーチが下降し、足根関節の内反捻挫の原因になります。

 足根関節が安定しない状態は下腿前部、後部または側部の1つまたは複数の筋群が関節を安定させようとして硬くなります。
足根関節の不安定と下腿の筋機能低下は膝の位置的変位と関節可動制限そして、仙腸関節または、腰部の痛みと結果を
まねくことがあります。
野球のバッターがスイングし、腰を回旋させボール打つというのは変なはなしです。
股関節の可動制があってのバッティングです。

もともと、腰部はそれほど回旋しません。ただ、股関節の動きの制限があれば、腰部へ回旋する力が加わり、損傷させてしまうのです。
腰部の回旋に関係する筋群が強ければ損傷はないと思いますが、だいたい、足、膝、股関節からの影響を受ける場合は腰の回旋筋群は多少なりとも弱化しているでしょう。
腰の回旋はコンセントリック収縮ではなく、エキセントリック収縮による回旋防御または、制限させるための働きだと思って下さい。

 股関節はスポーツ競技をする上で重要視される部位です。
股関節の安定性と可動性、この二つが両極端に働きパフォーマンスに影響します。
競技内容によっては両側同時期に動くこともあれば、左右交互に動くこともあり、また別の方向に動くこともあります。
競技特異的に機能する股関節が可動制限や反対に可動亢進するとパフォーマンスに影響し、身体が故障する恐れがあります。

痛み、症状は軽減しても状態が変わらないと言うこともあり、痛みがないから治ったと勘違いし競技を続けていれると2次障害または、他の部位へ影響することもあります。
考えにくいことですが、選手生命にも影響するでしょう。色々の種類のアスリートを診ていると殆どの選手に言えることですが、股関節がよくないですね。
股関節に限らず仙腸関節や腰椎も同様に配列異常や機能異常をおこしています。

 一つ症例ですが、利き足側の右股関節が屈曲位に伴って内旋位した状態は、左肩甲骨が外旋し、挙上します。
この状態はさらに頚椎にも悪影響を及ぼすでしょう。

 私個人的には、モーションパルペーションだけで、サブラクセーションを見つけ出すことをせず、動作分析とキネティックチェーン(一つの動作による関節群、筋群の連動)などを取り入れ競技に沿った施術行っています。
われわれは、選手の怪我予防とパフォーマンス向上に貢献できるように、更なる進歩が必要であると思います。

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