◎ 四肢をつなぐ関節のメカニズム(その3)
■関節の痛みのパターン
3. 痛みの神経伝導路と制御機構
ところで、骨格筋(随意運動筋)は激しい肉体労働(脊髄系)だけでなく、細やかな感情の表現(皮質系)に至るまで機能している。
これは人の動きと、その位置および、それに要する力に配分を
知覚するそれぞれの感覚器が中枢系により統御されていることを物語っている。
すなわち、関節がまず目的に沿って四肢に各角度を作らせる。そのしくみは、関節内の動き受容器(サブユニットを持つ)によりそれぞれの角度(位置)を取るために、それぞれ一定の頻度による
インパルスを(各インパルスの違いによる)発射し続ける。
その際、眼力、迷路、記憶などの中枢系の感覚受容器から入力された情報を統合して、運動の結果を予知させる中枢系の修正情報を先送りして初期の運動目的を達成させることになる、と解される。
こうした機序は痛みの修飾にも十二分に出されているとみて差し支えあるまい。
つまり、外部環境からの、また生体内の痛み刺激が末梢から上向して脳脊髄へ伝達される。
その際、脊髄ゲートおよび脳内各種の核(特種細胞の塊り)により痛み刺激は修飾、抑制されるわけである。
MEMO
脊髄ゲート・コントロールとは、中枢系の太い神経線維により侵害受容器入力をいち早く抑制するというもの。
しかし、後角に病的変化があると、生理的刺激も疼痛に転化する。
とはいえ、中枢内の疼痛経路は極めて複雑である。現在までのところ、平行しながら重複して上行する一連と伝導路の存在が明らかにされている。
特に、痛み刺激の「位置」と「質」を弁別する(比較的新しい)系としていくつかの経路が注目されよう(図13)。

つづく