自然と生理的環境≫癌とは何か|健康コラム|日本カイロプラクティックドクター専門学院

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健康コラム

自然と生理的環境≫癌とは何か

鶴ケ島 カイロプラクティックセンター

院長 船戸孝俊B.S.C.[2012.3.7の続き]
 
 
 
 ではこのHIF-Iは異常遺伝子なのか?
 
 母体の中の初期胎児は、胎盤が不完全で血管が少なく血涙が不足し低酸素の状態で分裂していかなければなりません。
また胚が成長するにつれ、分裂した細胞が器官を形成するために、細胞が移動してそれぞれのグループに塊を作っていきます。
 
 まさにこの低酸素状態のときに細胞の増殖、移動に大いに働くのが、HIF-1遺伝子です。
 
 つまり元々備わった種を保存するためには絶対必要な遺伝子だったのです。 三億年前の恐竜の化石に癌細胞が発見されているという事実もあります。
つまりHIF-1遺伝子は、生物が発生する過程でとくに初期段階で、無くてはならないものなのです。
それが皮肉なことに癌細胞の増殖、浸潤にかなり強く関与しています。
 
 ここまででわかることは、RAS遺伝子も、HIF-1遺伝子も、私たちの身体には必要不可欠なものであり、その存在は常に癌とは隣り合わせで、表裏一体の関係です。
それを踏まえて視点を変えて考えてみると、なぜ昔より今現在の方が、癌の発生率も死亡率も多くなっているのでしょう。
 
 
 例えば、現代の慌ただしい社会の中で、食事が不規則かつ日本人には不適切な高脂肪で高カロリー、睡眠不足、運動不足、養生を忘れてすぐ薬(イヒ学物質)に頼る、これだけではなく全ての生活環境が強く影響して、一番大切な自己免疫の働きを忘れているように思えてなりません。
人類は何かこの得体も知れない癌という化け物に対して、何か戦い方が間違っているのではないかと感じています。
 
 次回は、癌と免疫絹胞との不思議な関係や、新しい抗癌剤として注目されている、ある身近な物質に注目して考察していきたいと思います。
 
 
 
終わり