鶴ヶ島カイロプラクティックセンター 院長[2012.10.8の続き]
船戸 孝俊B.S.C.
筋肉の成長は20代がピークですが、その後の総筋肉量を左右する要因は2つあります。20代までに蓄えた筋肉量と、その後の筋肉損失率です。ピークを迎えた後、筋肉は年間に約0.5~1%ずつ失われていき、これは宇宙空間では一週間の損失率に相当します。
生理現象として、皆加齢からタンパク質を失う量は増えますが、身体を長期間動かさないことからくる骨粗鬆症、そしてストレスからくる鬱病なども、同じような筋肉の減少が見られます。
私たちが暮らす社会を見回してみると、コンピューターの発達に伴い、人間の処理能力を超えるほどの情報化の波が押し寄せ、その裏では人同士の繋がりが希薄になりました。
モータリゼーションの発達は、行動範囲を飛躍的に拡大させましたが、ストレスを抱え込んでも身体を動かして発散する場面を狭めました。便利になった社会はその反面で私たちから奪ったものも多いように思います。
筋肉という視点から考えてみても、ヒトはもっと自分の足元を見つめ直す必要があるように思えてならない今日この頃です。
終わり