鶴ヶ島カイロプラクティックセンター 院長[2012.9.28の続き]
船戸 孝俊B.S.C.
筋肉の中でも、骨格筋に注目して考察を進めていきましょう。
骨格筋には二種類の筋肉があります。収縮が速い筋肉「白筋」、収縮が遅い筋肉「赤筋」です。
白筋は上腕二頭筋や大腿部の筋肉に多く見られ、陸上競技で言えば短距離走や投擲競技など、爆発的な力を出す競技に主に使われる筋肉です。
赤筋はゆっくりとした動きに対応する筋肉で、脊柱起立筋群やヒラメ筋などがそうで、姿勢を保つために収縮した時間を長時間継続しなければならないので、白筋に比べ疲労しづらく持久力があります(今流行りのコアマッスルなどがそれです)。
持久力に適した赤筋は、直立二足歩行が完成する9歳から10歳頃までに重力に抵抗して成長し、抗重力機能を作り上げます。その後の成長期にどのような運動をしたか、つまりどのような負荷を掛けたかによって、白筋と赤筋のどちらの発達が優位に成長するかが決まってきます。
しかもこれあらはその後の楽天的な長期にわたっての繰り返し受ける神経刺激の型により、筋線維の特性は変えることができることがわかってきました。この性質は、脊髄損傷や筋ジストロフィーの患者さん、スポーツでケガをした人、加齢により筋肉が衰えた人などのリハビリテーションに利用されているそうです。
次に続く