鶴ヶ島カイロプラクティックセンター 院長[2012.9.26の続き]
船戸 孝俊B.S.C.
例えば、上腕二頭筋のような屈筋は、宇宙空間でも物を引きつけたり、何かの引き出しを開けたりする時などには使われます。
引き出しなどは、宇宙空間でも物体と物体の間の、摩擦によって抵抗が生まれるので運動量は維持され、筋力及び筋量の低下は少なくて済みます。
ましてや、宇宙飛行士の船外活動などでは1/3気圧に調整された宇宙服の中で、バンバンに膨らんだ手袋をかえして物をつかまなければならないので、上腕二頭筋や前腕の屈筋は地上にいる時よりも過酷な環境で活動していることになります。
それとは逆に、拮抗筋の上腕三頭筋は、物をその位置に保持したり押したりする筋肉ですから、重さを感じない無重力空間では筋力低下が進むことになります。
地上の環境に置き換えて考えても、荷物の持ち上げ、子供を抱きかかえるなどの日常よく見られる動作は、吊り上げていたり腕の屈筋を使って持つなどしますから、厳密には伸筋群が主体になる動作ではありません。
筋力は衰え加齢と共に細胞の含水率は下がりますので、境界膜の張りも衰えあのタルタルの二の腕になっていきます。
次に続く