たや社会保険労務士事務所 田谷智広[2012.6.4の続き]
●有期雇用契約の実態
本来は有期雇用契約を結ぶ場合は、急に忙しくなり従業員の増員が必要だったり、季節的な業務など、臨時的な場合です。
しかし、実態は図2のように一定の有期雇用契約を更新しながら働いてもらうことがほとんどです。
このように契約を更新していくと、それぞれの契約期間ごとに契約期間満了日が訪れますので、どこかのタイミングで「契約期間満了だから、終了です」と言えば、従業員に辞めてもらうことができる。
これが冒頭で述べたような“経営側に都合のいい”イメージです。
たしかに、「雇ってみたが、どんな人物か見極めたい」「業績が悪いときに、すぐ辞めてもらいたい」など、経営者としては誰でも思うことであり、悩みの一つであると思います。
しかし、実際はこのような安易な考え方は危険であり、弱い立場である従業員は守られるようになっています。
次回に続く