有休休暇はあるの?
「パートさんも有休あるの?」これもよく聞かれることです。
パートであっても有休はあります。ただし正社員と比べて、労働日数が少なかったり、労働時間が短い事が多いので、それに比例して正社員よりも少ない有休が与えられることになります。
週の所定労働時間が30時間未満のパートなどについては、正社員とは違う図2のような日数が付与されます。
たとえば、1日の所定労働時間が6時間で、週の所定労働日数が3日の場合は、勤務開始6ヶ月経過後に5日の有給休暇が付与されます。(正社員の場合は10日)
なお、正社員と同様に、有給休暇が付与されるためには所定労働日数の80%以上出勤していることが必要です。
また、有休の有効期限についても正社員と同じく2年です。
5年働くと正社員になれるって本当?
「5年働くと正社員になれるらしい」こんな話をパートさん達がしているのを聞いたことがあるかもしれません。
これは平成25年4月の労働契約法改正の時に話題になりました。「正社員になれる」というのは、実は正しくありません。
これについては概要を説明します。
パ-トなどは、1年とか半年という期間雇用を繰り返し更新していることが一般的です。
このような契約更新を繰り返して5年を超えるときは、労働者に、期間を定めない契約への変更を申込む権利が発生します。
あくまで契約期間のことだけで、その他の賃金などの条件は変わりませんから、正社員になれるということではありません。
しかし、これにより希望すれば正社員と同じく定年まで働くことがで
きるようになります。
したがって、これに対抗するためには、「パートさんは4年まで」にするなどの措置を、最初からしておくことが必要です。
なお、5年のカウントは平成25年4月1日以降に開始された契約から始まります。
それ以前の契約が何年続いていても、この5年にはカウントされません。
まとめ
冒頭にも述べたように、「パートだから」という理由のみで待遇に差がつけられていることが多く、国の方針としては、パートとか正社員などの呼び名にかかわらず、同一の業務に対しては同一の待遇をするようにということで、法律などの整備が進んでいます。
今後もまだまだ多様な働き方が増えていくことが予想されますが、それぞれの働き方に応じて、どのような法律の適用を受けるのか、経営者としては注意をしておくことが必要です。
完