JCDC札幌校 学院長 川人誠司B.S.C.[2012.3.13の続き]
椎骨は椎間板と左右一対の椎間関節と、3関節の複合体スリー・ジョイント・システム(3-JointSystem)として連結され、この部で一定の運動性と支持性の相反する機能を保持する。
脊柱管は脊椎の屈曲・伸展・側屈・回旋の可動に応じ、微妙に変形したり、長さを変えたりする。
この脊柱管には脊髄が入り、第2腰椎レベル以下では馬尾神経が入る。
脊髄神経は前根(運動神経)と後根(知覚神経)に分かれ、左右1対の椎間孔から脊柱外に出る。
脊髄神経は31対あり、頚神経8対、胸神経12対、腰神経5対、仙骨神経5対、尾骨神経1対に分けられる。
以下のように、正常人の脊柱は4つの条件となる
①支持性
②可動性
③神経保護
④無痛性
を有している。
脊柱に生じるさまざまな外傷や変性、種々の腫瘍、炎症などは脊柱と神経組織との関係を悪化に導き、痛みや麻痺などの症状を発生させることになる。
脊柱は(体幹として)屈曲(前屈)、伸展(後屈)、側屈、回旋の運動を可能にする。この運動は股関節の動きを伴うために、個人差も大きい。
脊椎のみの動きとしては椎間板、椎関関節の3-Joint Systemによって一定の運動性を持つ。
この一定性範囲内の可動性を保持するため、前・後続靭帯、椎間関節包、棘上・棘間靭帯などいわゆる傍脊柱靭帯が存在し、可動性と支特性を保持する。
この機能において最も重要な構成要素である椎間板の大部分は無血管で一生を通じて力学的な重荷にさらされている。
次回に続く