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健康コラム

自然と生理的環境 重力と無重力

 

鶴ヶ島カイロプラクティックセンター 院長
船戸 孝俊B.S.C.
 
今回は、宇宙医学の分野から筋肉を例にとって身体を動かすことの重要性を考えていきたいと思います。
「まるで鶏の脚ではないか」
 
これは、1965年にジェミニ号に登場したチャールズ宇宙飛行士が無事に宇宙から帰還した時に、仲間の宇宙飛行士が発した第一声だそうです。
チャールズ飛行士は、最長8日間の宇宙空間での医学実験を終えて無事に帰還し、ジェミニ号と共に回収された空母艦の甲板の上で、筋力が衰えていないことを示すために腕立て伏せをやって見せたそうですが、明らかに脚がやせ細って筋力が落ちていた状態になっていました。
さて、これはどのような現象からくるのでしょう。
 
地上で重力に対応する筋肉群は、無重力の中では重さを支える必要がないので、働かなくなっていきます。重力がなければすぐに衰え始めます。
同じことは、地上で長時間脚を使わなくなった場合にも言えます。つまり体重を支えないということは、筋肉に休暇を与えているようなもので、決してよいことではありません。すぐに筋肉はやせ細り、筋力や筋持久力までも衰えていきます。
最も強い影響を受けるのが下肢の筋肉で、次に腰筋群、背筋群、頚部の筋群が弱くなっていきます。
筋肉には、大別して「伸筋」と「屈筋」があり、この場合抗重力筋の伸筋群がかなり強い影響を受けていることがわかりました。
 
次に続く

 

 





下肢アライメントと機能障害

 

スポーツカイロプラクティック ライフカイロプラクティックカレッジウエスト卒
広尾カイロプラクティックオフィス院長[2012.9.21の続き]
田中 稔久D.C.
 

一つ症例ですが、利き足側の右股関節が屈曲位に伴って内旋位した状態は、左肩甲骨が外旋し、挙上します。

この状態は更に頚椎にも悪影響を及ぼすでしょう。

私個人的には、モーションパルペーションだけでサブラクセーションを見つけ出すことをせず、動作分析とキネティックチェーン(一つの動作による関節群、筋群の運動)などを取り入れ競技に沿った施術を行なっています。

我々は、選手の怪我予防とパフォーマンス向上に貢献できるように、更なる進歩が必要であると思います。

終わり





下肢アライメントと機能障害

 

スポーツカイロプラクティック ライフカイロプラクティックカレッジウエスト卒
広尾カイロプラクティックオフィス院長[2012.9.19の続き]
田中 稔久D.C.
 
股関節はスポーツ競技をする上で重要視される部位です。
股関節の安定性と可動性、この二つが両極端に働きパフォーマンスに影響します。
競技内容によっては両側同時期に動くこともあれば、左右交互に働くこともあり、また別の方向に動くこともあります。
競技特異的に機能する股関節が可動制限や反対に可動亢進するとパフォーマンスに影響し、身体が故障する恐れがあります。
 
痛み、症状は軽減しても状態が変わらないと言うこともあり、痛みがないから治ったと勘違いし競技を続けていると2次障害または他の部位へ影響することもあります。
考えにくいことですが、選手生命にも影響するでしょう。
 
色々の種類のアスリートを診ていると殆どの選手に言えることですが、股関節がよくないですね。股関節に限らず仙腸関節や腰椎も同様に配列異常や機能異常を起こしています。
 
次に続く




下肢アライメントと機能障害

 

スポーツカイロプラクティック ライフカイロプラクティックカレッジウエスト卒
広尾カイロプラクティックオフィス院長[2012.9.18の続き]
田中 稔久D.C.
 
足根関節が安定しない状態は下腿全部、後部または側部の一つまたは複数の筋群が関節を安定させようとして硬くなります。
足根関節の不安定と下腿の筋機能低下は膝の位置的変位と関節可動制限そして仙腸関節または腰部の痛みと結果を招くことがあります。
 
野球のバッターがスイングし、腰を回旋させボールを打つというのは変な話です。
股関節の可動制があってのバッティングです。もともと腰部はそれほど回旋しません。
ただ、股関節の動きの制限があれば、腰部へ回旋する力が加わり、損傷させてしまうのです。
腰部の回旋に関係する筋群が強ければ損傷はないと思いますが、大体足、膝、股関節からの影響を受ける場合は腰の回旋筋群は多少なりとも弱化しているでしょう。
 
腰の回旋はコンセントリック収縮ではなく、エキセントリック収縮による回旋防御または制限させるための働きだと思って下さい。
 
次に続く




下肢アライメントと機能障害

 

スポーツカイロプラクティック ライフカイロプラクティックカレッジウエスト卒
広尾カイロプラクティックオフィス院長[2012.9.14の続き]
田中 稔久D.C.
 
股関節内転位は膝関節を外板するだけではなく、内反位になることもあります。
膝関節の内反位は膝関節を伸展させ脛骨を内旋させます。サッカー選手に見受けられる状態です。
 
さて、これら上記に説明した状態が下腿にどのように影響するでしょうか。
 
上記内容に少し触れましたが、膝関節の過伸展は脛骨を内旋させ、腓側に体重がかかり、腓骨筋群を弱化させます。
その結果、距骨が回内位または、回外します。
距骨の回内位は扁平足になり、歩行または歩行中の足底アーチによる衝撃吸収機能が損なわれます。
反対に回外位は楔状骨内側と第一中足基部を上方させ、正常アーチより高く変位します。この状態は足底外側縦アーチが下降し、足根関節の内反捻挫の原因になります。
 
次に続く