手技療法家のための 整形外科学 整形学検査法 (4)|健康コラム|日本カイロプラクティックドクター専門学院

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健康コラム

手技療法家のための 整形外科学 整形学検査法 (4)

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カイロプラクティック振興事業協同組合 理事
JCDC札幌校 学院長
川人 誠司B.S.C.

肩関節の疾患

肩関節機能解剖

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上肢は胸郭につながる可能性の高い部分である。まず前面では、胸骨とつながる鎖骨は遠位で肩甲骨の烏 口突起とつながる。背面では胸郭上に肩甲骨が乗った 状態となり、遠位では上腕骨とつながる。それぞれを解 剖学的には胸鎖関節、肩鎖関節、肩甲胸郭関節、肩 甲上腕関節、肩峰下関節(第2関節)という。実際に肩関節の機能的なレベルを考えると、上腕骨だけではな く肩甲骨の動きや鎖骨のクランク機能が伴い、肩全体の 動きとして捉える必要がある。肩関節は5つの関節と筋に より構成され、体幹に上肢を連結して無数の肢位を可能にする。主な役割は手を機能的な位置に置くことである。

 

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肩関節の運動において、肩甲骨は胸郭の上で上肢の 運動が効率よく行えるように働き、肩甲骨の動きが上肢 の運動に関与しており、胸郭の上をすべるようにして多く の動きを可能にしている。たとえば手を前に押し出すよう にすると肩甲骨が外側に移動し、手を背側へ強く持って いくと肩甲骨が内側へ移動する。正常な肩関節では約180度の外転が可能である。そ のうち120度の外転は肩甲上腕関節で行われる。残りの 60度は肩甲骨の上方回旋(肩甲胸郭関節)によっても たらされている。これは肩甲上腕関節2度分に対して、 肩甲骨が1度分上方回旋することになり、この両方の運動によって肩関節が外転する。上腕骨と肩甲骨との間に強調したリズミカルな運動を 肩甲上腕リズムと呼ぶ。

 

 

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肩甲上腕関節は球関節であり可動性が大きいが、安 定性では他の関節に比べると低いため、安定性を確保 するための特徴的な構造をしている。その代表的な一つ が腱板筋(ローテーターカフ)である。腱板筋4つの筋で構成される板状に連続した組織からなり、肩甲骨関節 窩周囲にあり、個々の筋の活動による関節運動を行うだ けではなく、上腕骨骨頭を関節窩に引きつけて多くの運 動を安定化させて効率よくしている。4つの筋とは前方の 肩甲下筋、上方にある棘上筋、後方上方の棘下筋、その下にある小円筋である。

 

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