鶴ヶ島 カイロプラクティックセンター
院長 船戸 孝俊B.S.C.
しかしここは私も治療家ですから、なんとか自力で克服しようと症状の解析に入ります。
右側の坐骨神経痛は、R-ASによる恥骨クランクの上方への変位および固定化したことによって、歩行時の回転応力が抑制され前方への水平応力のみが増大し、耳状面の水平ラインに沿って横軸変位をおこします。
すると歩行時の仙腸関節の運動が強く制限され下肢は内側に余裕がなくなり、患部側の骨盤を大きく持ち上げ下肢を大
きく外回転させなければ歩けなくなります。
結果、股関節周りの筋緊張と大きな回転運動によって坐骨神経の牽引障害がおこっています。
左右の上肢と下肢は歩行時に連動していますので、右下肢の非生理的な運動は左上肢にダイレクトに影響します。
恥骨クランクは胸鎖関節に、股関節は肩関節にそれぞれ連動していますので、右股関節の応力増大が左肩の動きに影響し、過剰な摩擦を起こしもともと痛めていた左肩の関節炎を悪化させています。
身体全体の重量バランスとしては、不安定な骨盤の影響で前方へやや傾き、胸腰移行部から上体を起こしバランスしています。
結果、胸郭を拡張して喘息を誘発していると思います。
さらに胸郭膨張が起こると、心臓は縮むことで働く臓器なので、胸腔内が陰圧になると、より圧力を高めて循環を確保しようとしますので血圧は上がります。
体を横にすると物理的に血圧を下げなければならなくなるので体内の水を捨てて内圧を下げ、結果血圧をコントロールしようとしています。夜間頻尿になるのはこのためです。
また右大腿部は仮性肥大していますので、左肩を外側に張り出すようにして左右の重さのバランスをとっています。
すると頸胸移行部は右に傾き、頭頸移行部はアトラスを右に側転し下顎を右に降り出し頭部の水平を保とうとしています。
結果、以前突発性難聴疾患の記事で書いたように、右の耳鳴り、左の眼圧上昇が起こります。
まず循環特性を変えて血圧のコントロールをしなければ、頭は慢性的に重苦しく眼も破裂するかもしれないくらいにパンパンなので、危険性の高い症状からアプローチしていきたいと思います。
つづく・・・