鶴ヶ島 カイロプラクティックセンター
院長 船戸 孝俊B.S.C.
第一に考えるということはどういうことであるか、これは定義と言ってもいいところなのですが、考えるとは、一つのものを一つのものの中に入れることであります。
この場合は、精神が作った容器、つまり概念とか知的体系などの容器の中に整理して、物事を入れることがつまり考えるということです。
多くの対象物を一つの容器に入れる時には、整理しなければならない、この時に考えるのです。
第二に考えるにはどうしたらよいか、多くの難問は雑多な問題がそこに散在しているから難問なのです。
まず問題なり対象なりを出来るだけ細かく分析することが一番大切です。
そしてもう一つ大切なことは、対象をありのままに、ゆがめずにとらえるということです。
“正しく考えるより前に、正しく視ること”ある物をあるがままに視ること、出来上がっている概念や思想で、また感覚だけではなく、自己を無にして事実そのものを正確に視ることが最も重要です。
精神の自由を保ち、既成の知識でそれをとらえるのではなくて、常に批判的で、精神的栄養つまり知識は、精神的消化つまり自分の批判を通じて反省しなければ受け入れてはならない、これが方法です。
改めて最初に取り組んだことは、患者を観察すること、問診時には、既往歴を時系列的に可能な限り過去から整理するように聞き出し、患者の声のトーンからどこの部分で苦しんでいるのか、もとめるQOLはどこにあるのか、感情移入しすぎないよう注意をしながら事実のみを正確に書き留めることに努めました。
検査時には、歩容や痛みの出る姿勢など正しく視ることに重視し、パルペーションだけに重きを置くのではなくより自然な動作から得られるごくわずかな情報に気を配りました。
つづく