人の体は疲れやストレスをそのまま放置しておくと、筋肉が不自然な形に固まり、筋力が衰えてバランスを崩し、骨は確実にズレていきます。
その結果、頭痛や腰痛といった不調が起こり、時には内臓疾患やガンといった重病にまで進展してしまうことさえあります。
私の治療院にこんな患者さんが来たことがあります。
「胃が痛むので病院で薬をもらって飲んだのに治らない。だからバリウムを飲んでレントゲンを撮ったり、胃カメラでも診てもらったのに、どこも悪くないと言われたんです。でも、今も胃が痛いんです」
実は、私たちカイロプロクターにとって、このような症状は別に珍しいことではありません。
こんな患者さんがみえたら、私たちは真っ先に背骨を調べます。
なぜかというと、カイロプラクティックでは、主に背骨の歪みが人を病気にすると考えられているからです。
人間の背骨は7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎からできています。
それが頭と骨盤につながっているのです。
そしてその背骨の間には大切な神経が通っています。
背骨が正しい形でつながっていれば、神経はなんら圧迫されることなく健康体です。
ところが、背骨が歪んだり曲がってしまうと背骨の間の神経が圧迫され、その神経とつながっている臓器や筋肉に多大なストレスがかかり正常に機能しなくなります。
また、背骨の歪みによって血液などの循環が滞れば、体の免疫力も低下します。
カイロプラクティックは背骨を重視した療法であることから、腰痛や肩こりだけを治す療法のように思われがちですが、効果はそれだけではありません。
背骨の歪みがいろんな病気を引き起こす原因なのですから、背骨を矯正することでさまざまな症状を治すことができるのです。
例えば、前述の胃の痛みで悩んでいる患者さんの場合で言えば、胸椎の5~9番が胃に関連する神経とつながっているため、そこを矯正することで胃の働きを正常に戻すことができます。
このように薬では治らなかった症状が、カイロ治療を受けただけであっさり治るケースは少なくありません。
他にも、原因がわからない頭痛や肩こり、首の痛み、ムチウチ症、腰痛、座骨神経痛、冷え性、椎間板ヘルニア、さらには自律神経失調症、高血圧、喘息、アレルギー、更年期障害、便秘、生理痛など、西洋医学がどちらかというと苦手とする分野に絶大な効果を発揮するのがカイロプラクティックなのです。