自然と生理的環境 >> 体の成長と食生活 4|健康コラム|日本カイロプラクティックドクター専門学院

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自然と生理的環境 >> 体の成長と食生活 4

鶴ヶ島 カイロプラクティックセンター
院長 船戸 孝俊B.S.C.

 では、ヨーグルトやチーズのような加工品なら乳糖は分解されていますので、吸収されるのでしょうか。
確かにグルコースは我々の大切なエネルギー源と成ります。
しかしガラクトースは吸収されますがそのままでは利用できません。ガラクトキナーゼなどの酵素が働いてグルコースに変換され初めて使用できるようになります。

乳児期にはこの酵素はありますが、離乳後にはなくなってしまいます。
すると変換されないガラクトースは、体内で使用されずに一番落ち着きのいいところを探して移動し、目の水晶体に落ち着いてしまいます。

これがガラクトース白内障です。
高齢者の白内障は別の原因がありますが、若年性の白内障の原因として、1989年に世界各国から乳製品由来の白内障の症例が報告されました。

 離乳をすると唾液の中のアミラーゼが増えてきます。これはデンプン分解酵素です。日本はその風土の特徴として、四季があり縦に長い国土のためいろいろな農作物が季節ごとに収穫できます。
体内の消化酵素や腸内細菌などの特徴からも、植食性の民族で特に米やイモ類の穀類食が適当に思えます。

例えば、タイのアカ族の暮らしを観察してみると。今も米やトウモロコシ、野菜などを中心に食生活を営んでいます。体格は小柄ですが、非常に筋肉質で肌の色つやもよく、何よりも顎が発達してい
て歯並びの崩れている人は、中心地に働きに出ている人以外はいないのも特徴です。

これが何を意味するのかはもうおわかりと思います。
一日一人平均1kgの米を食べ、後はわずかな野菜だけで、人々はみなおおらかで健康そのものです。
そうなると、栄養食と称して高タンパク摂取を過剰に推奨することには疑問が生じます。アカ族の食生活は確かに粗食ですが、人の本来の食を考えると、豊食(ほうしょく)のような気がします。

 上記のことを踏まえて考えると、この患者は生まれてから現在まで子供が成長過程で行う正常な行為を、みっともないという理由で止められ、体が求める栄養を正しく摂取できずに、必要以上の高タンパク高脂肪の食生活を送ってきました。
結果肥満とアレルギー性皮膚炎、覇気のなさや集中力のなさが出てしまっているように思います。


つづく