はじめに
この業界でも、業務委託で仕事をお願いするケースがあると思います。
しかし、業務委託の意味を正しく理解しておかなければ、思わぬトラブルになることがあります。
少し前に、派遣労働者の偽装請負が問題になりましたが、業務委託という形態も、運用を間違えれば「偽装労働者」として、大きなリスクを抱えることとなります。
今回は、業務委託と労働者の違いや、運用上の注意点について、解説していきます。
業務委託とは
そもそも、業務委託とはどういうものを言うのでしょうか。法律的な表現で言えば、業務請負がこれに相当し、次のような意味があります。
・当事者の一方(請負人)がその仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対して報酬を与えることを約する契約
・依頼人と日限・報酬等を定めて仕事を引き受けること
ちょっと難しいですね。
もう少し簡単に言うと、「いついつ(まで)に、いくらで、何々をやってください。」ということです。
治療院で言えば、たとえば「○日に院に来て、1日あたり8000円で、患者さんの治療をやってください。」という感じでしょうか。
私のような事務仕事であれば、例えば毎月の給与計算を請け負うことがありますが、これは毎月の給与支払いに間に合うように計算処理をするものです。
いわゆる、アウトソーシングといわれるものです。
仕事を依頼されて、これを行うということだけを見ると、はっきりと労働者との区別はつきにくいところですが、区別をつけていかなければ後に述べるようなトラブルになる恐れがありますので、次に、その違いについて見ていきます。
つづく