こんにちは、今回はガンステッドの授業で習ったこ とについてお話ししたいと思います。カイロプラクテ ィックのテクニックはテクニックによっての決まりご とがあります。ガンステッドテクニックでは、アジャストの前の検査の順番が決まっています。
まず初めは1問診です。どこに痛みがあるか、い つ、何をしたときに痛むのかなどです。例えば腰痛の 患者さんの場合、長時間座っているときに痛むの か、歩いているときに痛むのかで腰椎か仙腸関節の どちらの問題なのか大体の予想をたてます。
次は2視診です。これは患者さんの自然体の姿勢 のチェックです。前後から見ての左右の高さの違い や、角度の違い、例えば足のつま先でどちらの足の ほうが外側を向いているかなどです。横から見た時 の、耳孔からくるぶしのラインをチェックします。
次の検査は3“ナーブスコープ(Nerve Scope)” または“ゴースコープ(Go-Scope)”といわれるスコ ープを使って行います。このスコープは熱を持って いるところを感知して知らせてくれる機械です。サ ブラクセーションが有る所=炎症が起きている=発熱している。なので、このスコープを使って炎症が起 こっているところをチェックします。
次は4触診です。スタティックパルペーションとモ ーションパルぺーションの両方行います。スタティッ クパルペーションでは炎症部位の確認をします。炎 症には五つの徴候、1)発熱、2)発赤、3)浮腫、4)疼 痛、5)機能障害があります。そのうちの発熱、浮腫は 触診でも確認できます。モーションパルペーション ではそれぞれの関節の動き、整形学検査、神経学検 査などを行います。
最後に5レントゲン写真のチェックです。このレント ゲン写真を必須にするのかは人それぞれで違うよう です。ガンステッドテクニックのみを使う、いわゆるガ ンステッドドクターはこれを必須としますが、ガンステ ッドテクニックの他にも別のテクニックを使う人は患 者さんに骨折の疑いがあるなどの疑わしいケースの 時のみという場合が多いそうです。すべての検査が 終わったらアジャストを行います。アジャスト時は素肌 接触“skin to skin”で行い、必要な場合は患者さんに 背中が開いたガウンを着せてアジャストします。
動きの悪い関節の部位のリスティングを出すとき には、3つ以上の共通の結果が最低条件です。例え ば、1)視診で右の腸骨稜が左側より低い、2)触診で 右のPSIS付近に浮腫、3)モーションパルペーション で右の仙腸関節の動きが左側に比べて少ない、4) ディアフィールドレッグチェックでポジション1での右 短下肢がポジション2で長くなるか、左右の長さが揃 う。この検査の結果を経て、右のPI腸骨とリスティングを出します。授業の内容の一つに、生徒同士のア ジャストがありますが、その時にもきちんとカルテに 問診などの検査結果を書きます。そして、そのカル テを先生に見せて了承をもらい、先生の監督のもと アジャストをすることができます。この過程は、すべ てのテクニックの授業と学校併設のクリニック共通 のきまりごとです。
今期からガンステッドテクニックのワークショップ とブートキャンプのセミナーに参加し始めました。こ のセミナーは1年間のプログラムで、年にワークショ ップが3回、ブートキャンプが3回の計6回のセッショ ンに分かれています。1回のセッションの期間は金曜 の午後5時~9時、土曜日の朝9時~6時、日曜日の 朝8時~午後1時の3日間です。内容は、講義もあり ますが、ハンズオン(実技)の練習を主にします。今回(9月)はベンチテーブルで腰椎と仙腸関節のサイド ポスチャーとサービカルチェアの基本的なアプロー チについて教えてもらいました。次回(10月)は主にレントゲン写真 の診断方法の授業と前 回の復習です。セミナ ーについては次回の時 にお話ししたいと思い ます。