つい数週間まえに、義父に肺癌が見つかりました。
しかも、脳から骨まで全身に遠隔転移をした状態のステージ5だというのです。
突然のがん告知にまで至るというあまりに早い展開に、家族は非常に困惑しました。
これをきっかけに知り得たことと、私なりに感じたことを、2回に分けて記したいと思います。
まず前半は、癌の発生機序となぜ医療が発達した現在でも撲滅できないのかを考えていきたいと思います。
現在日本の癌患者の死者数は年間約33万人、世界では年間約800万人とも言われています。
世界で癌制圧に掛けた資金は数十兆円を超えるそうです。
1971年ニクソン大統領の癌戦争宣言の後、世界中の英知を集めての研究が行われました。
科学的手法で撲滅を狙いましたが、発見した薬剤はどれも生命を脅かす劇薬ばかりでした。
約40年近く経った今では、抗がん剤で完治が期待できる癌(急性白血病、悪性リンパ腫、精巣腫瘍、絨毛癌)が幾つか見つかっていますが、全体には思うような結果につながっていないようです。
例えば膀胱癌などは、単発でなく多発の場合などは手術をしても再発必至で、浸潤の状態が粘膜下層で留まれば5年生存率は80%ほど保てるが、筋肉層まで到達していれば遠隔転移の可能性が大きくなり、5年生存率は25%まで落ちるそうです。
現代の最先端の医学を駆使しても撲滅できない癌、この得体のしれない化け物の正体を知りたいと強く思いました。
癌とは何か。
正常細胞と癌細胞、電子顕微鏡の映像を観ました。
そしてその境界がほとんど判らないものだということを知り、驚きました。
腫瘍があるのだから、もっとこれが癌だとはっきり境界があるものだとばかり思っていたのです。
ではこの正体は何なのか?正常細胞の変異が癌だとよく言われていますが、そうだとすればDNAに何か問題が発生するのではないかと考えて、そこのところから調べていきました。
つづく