今 年の3月に米 国ラスベガスで行われたACC-RAC2015に 参加、発表をして参りました。
カンファレンスはキャメロン・ディ アス主演映画『(邦題)べガスの恋に勝つルール』で使われたホテルで開催されました。
華美で賑やかなカジノリゾートと学術会議...。これが米国の文化かなぁ?と思いつつ発表に臨みました。
発表内容について少しご紹介しますと、私達は、アクティベー ターを使用した施術後の脳活動及び筋糖代謝活動の変化についての調査を目的とし、被験者数21名を対象にPETイメージングスタディを行いました。
イメージングによって得られる脳の賦活部位から、与えられた刺激がどのような質のものであるかが推察でき、他の 身体反応の指標と併せて考察することができます。
私達は、得られた脳活動の変化、筋の反応や自律神経活動などの指標から、本研究で実施したアクティベーターを使用した施術後に一種のリラックス状態を導いたと帰結しました。
このような事は、臨床の現場では多く経験されていることで、また施術を受けた方の主観的な感想によっても得られる情報ではありますが、それらを客観的に証明するということは難しく実現していませんでした。
また実験では、「脊椎 操作」と、手で接触することによる「マッサージ」のような成分とを分離する工夫も必要であり、今回はアクティベーターを使用することで不要な接触を避けることができました。
発表の感想は、私の乏しい英語力にも関わらず、質疑応答時間には、施術についての質問、研究プロトコルに ついての意見、継続研究への期待など、多くの方が意見を交わし、会場全体が盛り上がっていた印象があります。
また、 米国ではこのような研究には日本以上に費用が掛かり難しいと、私達の研究に対する称賛のお声掛けも頂き、米国 の学術会議で受け入れられて良かった、とホッとしました。
研究の意義は、カイロプラクターだけではなく、患者さん、医師、行政および広く一般の方々が、カイロプラクティックとはこういうものだと共有できる情報の裏付けを積み上げていくことだと考えています。
今後とも微力ながら貢献でき たらとの気持ちを新たにした学会参加でした。